私と上司の秘密
調度そんな時、『ガチャッ』と玄関の鍵を開ける音がした。


瑠璃は私に向かい合っていた体をクルリと向きを変え、パタパタと駆け足で玄関へと走って行った。


玄関の扉がゆっくりと開いた。


二人が予想していた通り、圭介だった。


さっきまで涙を浮かべて、叫んでいた瑠璃が、
急に、パッと笑顔になる。


「パパ、帰って来るの、遅いよ!
パパのこと、だっ嫌いになるよ。」

と圭介に話していた。


「ごめん、ごめん。
瑠璃、遅くなって。」

と、圭介は瑠璃の頭を撫でながら、謝っていた。


すると、今まで泣いていた瑠璃は、もうどこかへいっていた。
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