私と上司の秘密
瑠璃の為に、そして、忙しい圭介の為に、いつも以上に頑張って料理を作った。


『それと、大事な大切な話を圭介に、報告する為に…。』


いつもより遅い夕食も終わり、瑠璃と一緒に作った二人の愛情がこもった手作りのケーキを皆で食べて、瑠璃はリビングで買って貰ったばかりのおもちゃで遊んでいた。


「圭介、大事な話があるの。」

後片付けの終えていないテーブルで、二人向かい合った状態で、話を切り出す。


私が何を話すの想像出来なかったのか、一瞬、身構えたように見えた。


「ところで、俺に何の話?」


私が早く話さないことに、待ちきれなかったのか、圭介から聞いてきた。
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