私と上司の秘密
「そっか、良かったね。」

と言いながら、圭介は突然立ち上がり、私に近寄って来た。


私のすぐ横にしゃがみこみ、私のお腹を触りだす。


「俺、もうそろそろ、そうじゃないかと思っていたんだ。
俺、頑張ったしな。」

と意地悪な笑み浮かべた。


「瑠璃がいるのに、もう変なこと言わないでよ!」

「別にいいじゃないか。
悪いことなんて、何もないんだし…。」

圭介はそう言いながら、今も私のお腹を撫でていた。


「ママ、お腹痛いの?」

気配もなく私の隣にきた瑠璃が不安気な表情で、呟いた。
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