私と上司の秘密
ある時、何となく、視線を感じる。


その視線の先をたどると、宮下だった。


初めは、気のせいかと思い、気にも
していなかったが、何度も宮下の視線を感じるようになり、気のせいではないと俺は、
確信した。


『宮下本人は、俺が気づいているとは、思ってはいないようだが…。』


偶然、残業をしていて宮下と二人きりになった時、ちょっと、からかうつもりで聞いてみた。


「俺のこと好きなの?いつも俺のこと見てる
みたいだけど…。」

と聞いてみた。


宮下は、目が点になって、その場で固まって
いた。


俺は、どんな答えがかえってくるか内心
期待しつつも、もしかしたら、自意識過剰だったかも知れないという不安がよぎる。


すると、


「課長の手が好きなんです。」

と、あまりにも予想外の答えがかえってきて、少し驚いた。


『コイツも俺と同類か…。』


俺の欲望を拒否せずに、満たしてくれると、
そう確信した。




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