私と上司の秘密
「宮下もこれが欲しいんだろ。」

そう囁き、課長の手が、私の頬をそっと
撫でる。


羞恥心がありながらも、私から、とても
恥ずかしくて言葉に出すことが出来なかった
欲しい手が、そこにある。


課長の手を両手で優しく持ち、私の好きな手をうっとり見つめた。


私は、無意識に甘噛みしていた。


「痛っ!」


我にかえり、唇から離した。


「す、すいません。」


恥ずかしくなって、首を上下に何度も振り、謝った。
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