私と上司の秘密
そんなある日。


私がいる総務課に新人研修を終えたひとりの
男性社員が配属されてきた。


部長の朝礼での挨拶で、その彼が、自己紹介を
した。


「清水 真(しみず まこと)と言います。
よろしくお願いします。」


会釈をして、軽く簡単に挨拶を済ませた。


彼は、人懐っこそうな笑顔の可愛らしい細身の
イケメンの長身の男性だった。


新人社員の隣に立っていた部長が、いきなり、

「宮下、お前が、清水の教育係になれ!」

と命令されてしまう。


『そっ、そんなの絶対に無理!』


そう思いながらも、上司の指示に逆らう訳も
いかず、

「はい、分かりました。」

と、若干、テンションが下がりながら、
しぶしぶ返事をした。


そんな私を、課長は、両腕を組みながら
睨み付けていることなど、知るよしもなかった…。
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