私と上司の秘密
急に、会話が思いつかず、


「私、父以外の男性の車乗るのが、
初めてなんです。」

と言った。


すると、


「そっか、そりゃ嬉しいな。
凛の初めてで。」

そう呟いた。


直後、課長の左の腕が私の方に伸びてきたかと
思ったと同時に、私を課長の肩の方に
引き寄せてきた。


突然の行動に心臓の鼓動が、激しくなる。


それでも、拒否することも出来ず、というか
何となく、このままでいたくて、無言のまま、
課長の肩に私の頭をくっつけていた。


課長を横目で見ると、器用に右手だけで、
ハンドル操作をしていた。


課長に気づかれないように、その右手を
眺めていた…。
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