最後に君に


合同中、私たちの距離はすごく近づいた。


人懐っこいくーちゃんは、いつも誰かの背中に張り付いていた。

その中でも私は、張り付かれる回数が飛び抜けて多かった。


「ミーィっ♡」

「くーちゃん、重たい」

「ええやん、眠たいねん。ミィは俺のまくらやろ??」

「まくらちゃうねんけど」


くーちゃんの温もりを直に感じて
ドキドキした。



「菱くんとミコちゃんっていつも一緒やねっ」

「くーちゃん、ミコから離れいっ!ミコはうちのや!」

「ミコちゃん、今日は菱くんくっついてへんねんな」

「菱、ミコむこうにおったで。いかんでいいん??」



気づけばみんなの中で、私とくーちゃんはセットになっていた。



< 9 / 11 >

この作品をシェア

pagetop