ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜
“だから、無理せず今日はゆっくりしとけ。なっ?”って……。
あんなに優しい目で見つめられながら、いつもより優しい声でそんなこと言われたら……断れないよ。
大和は基本、あたしに対しては昔から意地悪なくせに。
今日みたいに、スーパーであたしの代わりに重い買い物カゴを持ってくれたり。
あたしが火傷したら心配してくれて、そのうえ指の手当てまでしてくれて。
こんなふうに大和に優しくされると、なんか調子狂っちゃうじゃない……。
あたしはキッチンで夕飯の準備に取りかかる大和の広い背中を見つめながら、1人自分の部屋へと戻った。