ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜
秘めた想い
「……なっ、ゆなっ!」
誰かが、あたしの名前を呼んでいる。
「おい……結菜、起きろ!」
「う〜ん……」
誰かに思いきり身体を左右に揺さぶられ、ようやくあたしが目を開けると……
「ぎゃっ!!」
目の前には、あたしの顔を覗き込むように見ている、大和の顔があった。
かっ、顔!ちっ、近いっ!!
「何だよ、人の顔見て“ぎゃっ!!”って。夕飯できたから、来いよ」
「わっ、分かった。すぐ行く」
さっき料理中に指を火傷して、自分の部屋に戻ってからあたし、いつの間にか寝ちゃってたんだ。
てか、起きてすぐ目の前にいきなり大和の顔がどアップであったら、そりゃ驚くでしょ。はぁ、心臓に悪い……。