ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜


「俺の親父は、昔から転勤が多くてさ。
転勤の度に、俺たち家族は引っ越さなきゃいけなくて。

だから、俺も今まで学校を何回も転校してて。小学校で3回、中学校で1回だったかな。やっと学校に慣れて、毎日が楽しくなってきたなと思ったら、またすぐ転校で……」


大和が幼稚園を卒園して引っ越して行ったあとも、そんなに何度も引っ越しを繰り返していたなんて、知らなかったな。


「さすがにもう、何回も学校を変わるのは嫌で。せめて高校は、最初から最後まで3年間ずっと、同じ学校に通って卒業したいと思って、俺は親元を離れることにしたんだ。

で、結菜の家の近所に住んでたときが、俺が生まれてから幼稚園を卒園するまでの6年間いたから、今までで一番長く住んでて。

自分の中では、この地域には一番思い入れがあるから、やっぱりこの地域の高校に通いたいと思って、こっちに1人で来たってわけ。それに……」


大和がそこで一旦言葉を切って、あたしを真っ直ぐ見つめてくる。



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