ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜
「あの……」
意を決して、あたしが口を開きかけたとき……
「!」
隣からあたしの席に、そっと教科書が置かれた。
「え?大和!?」
「お前、忘れたんだろ?それ、使えよ」
「え、でも……」
「俺はいいから。あの、先生……!」
大和は、自分の席を立った。
「何だ?鮎川」
谷山先生やクラスメイトの視線が、大和に向けられる。
「すいません。俺、教科書忘れました」
「何だと!?」
大和の言葉により、思いきり眉間に皺を寄せる谷山先生。