ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜
「……あたし、幼い頃からずっと、意地悪な大和のことが大嫌いだった。
でも、高校生になって大和と一緒に住むようになって……いつしか気づかないうちに、大和のことが、大嫌いから大好きに変わってた。大和、好きだよ……っ」
「うん、俺も」
大和は目を細めると、あたしをギュッと力強く抱きしめてくれる。
「俺、今までずっと、結菜は日高のことが好きなんだって思ってたから。今こうして、結菜を抱きしめていられるなんて、なんか夢みてぇ」
「あたしも……昼休みに大和と日高くんの会話を聞いて、大和はてっきりあたしを嫌いだとばかり思ってたから。
……あ!そういえば、まだ聞いてなかったけど。なんであのとき、大和は日高くんにあたしのことを、嫌いだなんて言ったの?」
「ああ、実はさ……」