ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜
うわぁ、かっこいい。
あたしの目の前には、同じ高校の制服を着ていて、サラサラの黒髪に、切れ長の瞳の、まるで少女漫画の中から飛び出してきたかのような、爽やかなイケメンが立っていた。
ていうかあたし、こんなイケメンに転んだところを、見られちゃったんだよね?
うわー、めっちゃ恥ずかしいじゃん。
最悪……。
あたしは恥ずかしさから、段々顔が赤くなっていくのが分かる。
「君、大丈夫?」
そう言ってその人は、スッと自分の手をあたしへと差し出してきて……
「俺につかまりなよ」
「え?あっ、はい……」
彼は、あたしの手をギュッと力強く握って、あたしを引き起こしてくれた。