ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜
なんと、あたしの後ろに立っていたのは、入学式で新入生代表として挨拶していた、あの性悪男。
「あっ、お前……あのときのケーキ女じゃん。へぇーお前、同じ高校だったんだ」
性悪男があたしのことを、舐めまわすように見てくる。
同じ教室にいるってことは、まさか…
この人も、あたしと同じクラスなの!?
「……で?なんか後ろから、あたしを呼んでたみたいだけど……あんた、あたしに何か用なの?」
あたしは気を取り直して、奴に聞く。
「あー、教室出ようと思ったらお前が扉の真ん前に立ってるから、邪魔だったんだよ。ほら、邪魔だからさっさとどけ!」
何よ!偉そうに。
あたしは内心腹が立ちながらも、扉の横に移動した。
「あ、そーだ」
教室を出ようとしていた奴が、何かを思い出したように立ち止まり、あたしのほうへ振り返った。