BEAST POLICEⅡ
『……』

受話器の向こう側。

相手は無言だった。

美奈はこの部屋の住人ではない。

知らない人間が電話をとった事で、相手は驚いているのかもしれない。

「あ、あの、驚かせてごめんなさい、私、今おかしな人達に追われている最中で…逃げる途中でこの部屋に逃げ込んで…電話が鳴っていたから、助けを呼ぼうと思ってこの電話に…」

事情を説明しようと一気に話した美奈の耳に。

『ひひ』

薄気味悪い笑い声が聞こえた。

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