BEAST POLICEⅡ
「~~~~~っっ!」
塞いだ手の中で、くぐもった悲鳴を上げる美奈。
幸いまだ両手は封じられていない。
白衣のポケットの中のメスに手を伸ばし、思い切りその手を突き刺してやろうとするが。
「静かにっ」
耳元で小さく囁く男の声。
「騒ぐと見つかる…静かに、声を出さないで」
それは中毒者とは明らかに違う、正気を保った人間の声だった。
中毒者ではない。
美奈と同じ、まともな人間。
その事を理解し、彼女はコクコクと頷く。
…息を殺していると、壁の向こうを歩く、引き摺ったような足音。
不明瞭な声を上げて、美奈を探しているようだ。
しかしバスソルトによる中毒症状によって、知能まで低下しているのか。
そこまで細かく探す事もなく、中毒者はどこかへ去って行ってしまった。
塞いだ手の中で、くぐもった悲鳴を上げる美奈。
幸いまだ両手は封じられていない。
白衣のポケットの中のメスに手を伸ばし、思い切りその手を突き刺してやろうとするが。
「静かにっ」
耳元で小さく囁く男の声。
「騒ぐと見つかる…静かに、声を出さないで」
それは中毒者とは明らかに違う、正気を保った人間の声だった。
中毒者ではない。
美奈と同じ、まともな人間。
その事を理解し、彼女はコクコクと頷く。
…息を殺していると、壁の向こうを歩く、引き摺ったような足音。
不明瞭な声を上げて、美奈を探しているようだ。
しかしバスソルトによる中毒症状によって、知能まで低下しているのか。
そこまで細かく探す事もなく、中毒者はどこかへ去って行ってしまった。