BEAST POLICEⅡ
手斧や鉈といった頑丈な刃物で打ち付けられ、既に車はボロボロだった。
車内に閉じこもっていた所で、無残な結末を迎えていただけかもしれない。
脱出を選択した倉本の判断は正しかった。
しかし。
「何処に逃げるのっ?」
倉本に手を引かれながら、美奈が言う。
彼らは山の斜面を滑るように駆け下りている。
クリスや進藤、巽とははぐれてしまい、現在二人だけだ。
「とにかく」
走りながら倉本は言う。
「自分から離れるな。絶対にそばにいろ」
車内に閉じこもっていた所で、無残な結末を迎えていただけかもしれない。
脱出を選択した倉本の判断は正しかった。
しかし。
「何処に逃げるのっ?」
倉本に手を引かれながら、美奈が言う。
彼らは山の斜面を滑るように駆け下りている。
クリスや進藤、巽とははぐれてしまい、現在二人だけだ。
「とにかく」
走りながら倉本は言う。
「自分から離れるな。絶対にそばにいろ」