BEAST POLICEⅡ
倉本に付き従うように、美奈も山道を歩く。

山道といっても、登山道のような整備されたものではない。

獣道に等しい、歩きにくい道。

腐葉土と化した木の葉や、木の根の張った地面は、時に足を取られて転倒する原因にもなる。

こんな場所で足を痛めるのは、逃避行を妨げる事にしかならない。

急ぎつつも慎重に、二人は山道を下っていく。

その途中。

朽ちた鳥居があり、その根元に髑髏のような岩があった。

かつて神社か寺のあった名残だろうか。

まるで何かの目印のようだが…。

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