BEAST POLICEⅡ
「馬鹿野郎!」

咄嗟に倉本がそれを制し、巽の頬を殴りつけた!

「何をやっている!」

「殺らせてくれ倉本さん!」

殴られても意に介さず、巽は叫んだ!

「こいつら鬼畜なんだ!こんな真似する奴は人間じゃない!ぶっ殺してやったって構わないだろう!」

「ああ、確かにこいつらは鬼畜だ。人間じゃない」

倉本は巽の胸倉を摑む。

「しかし、だからといってお前まで鬼畜に成り下がってどうする!確かに自分達は、犯罪者を逮捕する為に手を汚す事もある。だが個人的な復讐で手を汚す事は許されない!そんな事を、環さんが望んでいると思うかっ?」

「っ…っっっ…」

悔しさのあまり、その場に崩れ落ちる巽。

「今は環さんについていてやれ…いいな?」

倉本は巽の肩を叩いた。

< 219 / 305 >

この作品をシェア

pagetop