BEAST POLICEⅡ
「知った風な口をきいているのはお前だ、古賀」

倉本が言う。

「実行犯が三次団体だろうが四次団体だろうが、その責任を負うのは一番上の役目だ。下のモンが勝手にやった事じゃ許されない…組織の長なら、お前もその程度の事知っているだろう」

「知らねぇな。組長(おや)思いの組員(こ)なんだろうよ。俺の事を思って、よかれと思ってクスリ売ってシノギを稼ごうとしてんのに、どうして俺が叱りつけられるよ?」

「てめぇそれでも極道か!堅気にとばっちり食わせて何ともないのかっ?」

吠える巽に。

「ああ、何ともねぇな」

古賀は言い切った。

「クスリを売り捌く事で、ウチの組は潤う。欲しがってる奴はクスリが手に入る。万事丸く収まるじゃねえか。何か問題あるか?」

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