BEAST POLICEⅡ
「……」

思わず立ち止まり、振り返る環。

擦れ違ったのは、環と幾らも歳の違わない少女達だった。

あんな10代の少女達が、ドラッグを?

彼女達の口ぶりだと、法に抵触しない合法ドラッグという事だったが…。

あの子達は、今からそのドラッグを買いに行くのだろうか。

『メリーちゃん』とかいう、可愛らしい、危険など感じさせない名称のドラッグのようだが…。

「……」

環はポケットの中からスマホを取り出し、すぐに電話をかける。

こういう時に頼りになる男を、彼女は知っていた。

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