BEAST POLICEⅡ

数十台のベンツに乗っていたのは、100人近い数の組員達。

何れも並の暴力団組織では相手にならない、喧嘩でならしてきた暴力のプロばかり。

どうしたら人間に一番苦痛を与える事が出来るか、そんな事ばかりを日々考えている連中。

警察に知られていないだけで、殺人を犯した経験のある者も少なくない。

そんな破落戸ばかり100人を相手に、巽達はたった3人で優位に立っていた。

全くの無傷ではない。

何度も何度も殴り、何度も何度も蹴り上げている。

なのに倒れない、跪かない、蹲らない。

まるで効いていないかのように、次々と組員達を逆にのしていく。

吹き荒れる暴風、渦巻く竜巻、荒れ狂う台風のようだった。