BEAST POLICEⅡ
「おい!」

巽はまた、売人の男の胸倉を摑む。

「お前、一体どのくらいの人間にバスソルトを売り捌いたんだ?」

「……」

男の目が泳ぐ。

「50…いや…100…どっちにしろ、中途半端な数じゃない…売ったのはそのくらいの数だけど、全部が全部『買った本人だけ』で使っていないかもしれないし…」

最低でも、100人以上のバスソルト所持者がいるという事か。

「くそっ!」

男を突き飛ばすように放し、巽は取調室から駆け出す。

「倉本さん、クリス、急ごう!」

< 46 / 305 >

この作品をシェア

pagetop