BEAST POLICEⅡ
その時だった。

「そこの貴方達!」

倉本達は声をかけられる。

振り向くとそこには、一人の女性が立っていた。

黒髪ロング、赤いワンピースに黒のストッキング、銀のハイヒールと派手な服装だ。

一見すると、歌舞伎町に店を構えるキャバクラのキャバ嬢のようにも見える。

だが。

「患者さんをこっちに運んで!その人とその人なら対応できるわ、早く!」

テキパキと指示する姿は、医学知識のない只のキャバ嬢とは思えない。

彼女は倉本達に数人の負傷者の搬送を手伝わせ、自らも一人の負傷者に肩を貸して、先頭を歩き始めた。

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