BEAST POLICEⅡ
その時だった。

突然轟く二発の銃声。

同時に男の頭部に、二つの銃創が穿たれた。

異常なまでのタフネスを誇った男も、流石に頭部を撃たれては一溜まりもない。

巽から手を離し、ズルズルと倒れていく。

「そのタイプのジャンキーは、スタンガンを14回撃ち込まれても動きを封じられない。殺す気でやらなきゃ駄目だ」

そんな声が聞こえ、巽は振り返る。

そこには、オーストリア製自動拳銃グロック17を両手で構えた茶髪のアメリカ人男性が立っていた。

モスグリーンの上下に、タクティカルベスト。

警察や特殊部隊系の服装だ。

「助太刀感謝する…日本語上手いんだな」

「何度かプライベートで日本には来たんでな」

そう言って男性はグロック17を右大腿部のホルスターに収め、代わりに身分証を出した。

「LAPD(ロサンゼルス市警)SWAT所属のクリスチャン・ロックフィールドだ。警視庁での合同捜査の為、来日した」

< 8 / 305 >

この作品をシェア

pagetop