BEAST POLICEⅡ
個室に入り、些か乱暴にドアを閉める。

鍵をかけ、ドアに耳を当て、息を殺す。

「…っ…っっ…」

足音や息遣い、人の気配などは感じられない。

追って来てはいないのだろうか。

とりあえず安心かもしれない。

静かに安堵の息を吐いて、美奈は便座に腰掛けた。

何とか逃げ延びられたらしい。

あのまま追いかけてくるものと思っていたが。

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