BEAST POLICEⅡ
少し落ち着いてきて、美奈はこれからどうするかを考える。
診療所には戻れない。
まだあの男が徘徊しているかもしれないのだ。
恐ろしくて戻る気になれない。
この便所の個室からも、出る気にはなれなかった。
ここにいる事が見つかっていないから、安全に思えるだけかもしれない。
外に出てあの男と鉢合わせたりしたら、どうなる事か。
かといって、ここに永遠にいる訳にもいかない。
美奈は全身を両手で探って。
「…あった」
運よくスマホを所持にしていた事に安堵する。
これなら連絡が取れる。
誰かを呼ぼう。
警察に連絡すれば、すぐに駆けつけてくれるに違いない。
歌舞伎町には、交番が沢山あるのだ。
「110番…110番…」
スマホのタッチパネルを、震える指で押す。
と。
「……」
その画面に、何か映り込んでいる。
画面を覗き込んでいる美奈の顔。
そして、それより上から覗き込んでいる、血走った眼…。
診療所には戻れない。
まだあの男が徘徊しているかもしれないのだ。
恐ろしくて戻る気になれない。
この便所の個室からも、出る気にはなれなかった。
ここにいる事が見つかっていないから、安全に思えるだけかもしれない。
外に出てあの男と鉢合わせたりしたら、どうなる事か。
かといって、ここに永遠にいる訳にもいかない。
美奈は全身を両手で探って。
「…あった」
運よくスマホを所持にしていた事に安堵する。
これなら連絡が取れる。
誰かを呼ぼう。
警察に連絡すれば、すぐに駆けつけてくれるに違いない。
歌舞伎町には、交番が沢山あるのだ。
「110番…110番…」
スマホのタッチパネルを、震える指で押す。
と。
「……」
その画面に、何か映り込んでいる。
画面を覗き込んでいる美奈の顔。
そして、それより上から覗き込んでいる、血走った眼…。