辛口な君は苦手です
―――放課後―――
「おい、植竹。」
低くてちょっと荒っぽい声…
振り向かなくてもわかる。
「神崎、どうしたの?」
「あのさ、このあと…何か予定あんのか?」
「ん?なにもないよ?」
「よし、じゃあ行くぞ。」
神崎に腕を引っ張られながら校門まで歩いていると
「あ!植竹ちゃん!!
今日は楽しかったね〜っ!
気をつけてね、また明日!」
数人の友達に囲まれた室戸くんに話しかけられた。
室戸くんの周りはいつも賑やかで楽しそうだな♪
「室戸くん、今日はありがとう!
また明日ね!」
室戸くんに挨拶をしてふと前を見ると
いつの間にか手を離し、だいぶ先を歩いている神崎がいた。
背高いし足も長いから歩くの速いんだよな…。