辛口な君は苦手です


ちらっと神崎の方を見るとタイミングよく目が合ってしまった。



「う、えたけ?」



声をかけられたが、なぜか気まずくなって目をそらす。
下の方に目線を向けると神崎の腕をとって自らの腕と絡ませてこちらを見てくる女の子。



その目は私を威嚇しているかのように鋭くてもうその場にいることはできなかった。




「行こうっ、櫂くん!」



櫂くんの腕を引っ張って早歩きで目的なく歩き出す。



…あの子、神崎のこと、好きなんだ。

腕絡ませたり、語尾に♡つけて話したりすごく女の子って感じだった。
綺麗で細くて、けどでるとこでててスタイル抜群。



胸のモヤモヤが止まらない。




…この気持ち、なんなんだろう。



「…ちゃん。

…優衣ちゃん!!」



ふと我にかえる。



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