辛口な君は苦手です
神崎に向かってベーと舌を出して神崎とは反対の方向に歩き出す。
「優衣と神崎くんお似合いだと思うんだけどな♪」
恵美ちゃんがありえないことを言い出した。
「ないない!あの神崎だよ?意地悪だし辛いもの食べさせてくるし…むかつくし」
「知らないの?神崎くんいかつくて口悪いけど、優しいって女子に人気なんだよ?顔もかっこ良いし」
え、あんなやつが人気なんて…。
それに優しいってどこが…?
「私が見る限り神崎くんが意地悪するのは優衣だけだよね♪」
「ほんとだよ!なんで私だけ嫌がらせされなきゃいけないのよ...」
「もしかしたら……ありえるかもね♪」
何故かルンルンで歩く恵美ちゃん。
何を考えているかわかるはずもなく、その含み笑いを見ながら私たちは教室へ入った。