辛口な君は苦手です
神崎…モテるんだ。
私には意地悪ばっかりのくせに…。
なんなのよ、ほんと。
恵美ちゃんは私たちのどこを見てお似合いと言ったんだろう。
あんなに喧嘩ばかりなのに。
あの意地悪なところがなければ顔はかっこいいかも…って思うのに…
って、私何考えてんだろ!
神崎のことなんて嫌いだしっ
気がついたら授業は終わっていて、職員室に行くために立ち上がった。
「優衣、職員室いくの?」
「うん、小野先生の手伝いしに」
「私も途中まで行くよー、…あ!雨っ」
外を見るとザーザーと音を立てて降っている雨。
さっきまで晴れてたのに…。
「私、傘持ってないや…。」
「大丈夫?予定なかったら待ってられたんだけど…」
恵美ちゃんが心配そうに呟く。
「大丈夫だよ。手伝い終わったら止んでるかもしれないし♪恵美ちゃん予定あるんでしょ?」
「うん、ごめんね?
帰り気をつけるんだよ?」
「大丈夫だよー!また明日ね♪」
恵美ちゃんと分かれ職員室に向かう。