辛口な君は苦手です


「俺は、植竹のことが好きだ。」




嬉しくて涙が流れる。




「泣くなよ…。そんなに嫌か?


それに、な、なんか言えよ。俺、告白、したんだぞ」




...伝えよう。
私の、素直な気持ちを。





「私ね、意地悪ばっかで、口も悪くて、
いかつい神崎のこと最初は苦手だった...。

私にばかり辛口な態度で…。」





「けどね、...放課後に雑用手伝ってくれたり
傘、二本なかったのにあるって嘘ついて私に貸してくれたり…意地悪な言葉の中にある優しさに気がついたの。」




「それで、今日神崎が友達と話してるの聞いちゃって、私の事何とも思ってないんだなって思ったらなんか、涙が出てきて…それで、神崎のこと好きっ....て「キャッ」




ギュッ………



きつく抱き締めてくれている神崎がたまらなく愛しくなって私も背中に腕を回す。





「クラスのやつらにあぁ言ったのは、お前のこと取られたくなかったから…。


傷つけて、泣かせてごめん。

これ以上モテてほしくなかったんだよ…。

お前が可愛い事なんて、俺が一番知ってたから...」






「神崎…」





「...好きだ、もう泣かせたり、悲しい思いをさせたりしない。


だから…俺と、付き合ってくれるか…?」






「…はい。

私でよければお願いします♪」




「ばーかっ


お前がいいんだよ。」





私、神崎の彼女になったんだ……。


自分の気持ちに素直になったから恋愛の神様が力を貸してくれたのかな?




「ねぇ、神崎?」




「ん?」



「気持ち伝えてくれてありがとう。


大好きだよっ」



「……っ/////」




どんな反応をしているのか気になり、神崎の顔を見上げると……



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