優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
「『優雅』は父親がつけてくれた。
『紅色の空を優雅に舞う天使』って
意味でつけたと直接聞いた。
俺が産まれた日は夕焼け空が美しくて
凄く綺麗だったらしい。
両親が離婚しても
母親は『名前の由来は素敵だから
大切にして欲しい。』と思って
父親の姓の『赤羽』のまま
俺を育ててくれた。」
優雅さんはそう言って
やや寂しげな表情を浮かべながら
私に微笑んだ。
***
その後別れたお父さんは
優雅さんが中学生の時に
仕事で外国赴任となり
以来会えなくなったとの事。
優雅さんの意志に任せると
お母さんは連絡先を渡したらしいけど
連絡はしていないと教えてくれた。
デリケートな思春期を
どう過ごして来たのかとか
まだ聞いてはいけないかなと思って
聞けずにいるけど
いつか私にさらけ出してくれるのかな?
そして玲花さんは
そんな優雅さんの過去を知ってるのかな?
あっ…また玲花さんに結びついてしまう。
ねえ優雅さん…。
貴方は今私が傍にいない事を
寂しがってくれてる?どう感じてる?
私は……限界なほどに寂しいよ。