優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
私はドキドキを抑えながら口を開いた。
「優雅さん…あの…。
先週は折角約束していたのに
東京に慌てて帰ってしまって
ごめんなさい。」
玲花さんの事は引っかかるけど
慌てて帰った事はやり過ぎたと思って
私は素直に謝ると
「うん?何だ、そんな事か?
別に仕事なら仕方ないじゃないか。
そんなのはお互い様だから
謝らなくていいし気にするな。」
そう言いながら電話の向こうで
優雅さんはクスッと笑った。
「………。」
違うの…。
本当は仕事が理由なんかじゃない。
だけどさすがに本当の事は言えない。
そしてもう一つ…転属異動願の事。
早く話さなきゃいけないけど緊張で
私の心臓はドキドキしてきた。
優雅さん喜んでくれるかな?
『頑張れよ!!』って言ってくれるかな?
「おい、舞花?
どうした?また黙って。
先週帰った事だけの話じゃないんだろ?まだ何か俺に話があるから
電話してきたんじゃないのか?」
再び黙ってしまった私に優雅さんは
鋭く察知するかのように聞いてきた。
「…えっ、あっ、はい!!
ごめんなさい…話します!!」
私は慌てて口を開いた。