優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

それだけ私のココロの容量がもう限界だった。

「…優雅さんは私が傍にいなくても
平気なんだって良く…わかった。」

「…おい！舞花！何言ってるんだ！」

受話器の向こうで

優雅さんの語気が強まっても

私はもう止まらない。

「…私より…玲花さんがいればいいんだって
良く…わかった。」

「…はっ！？野田って…。
おい！！さっきから何の事だよ！！」

答えない私に苛立つのか

優雅さんはさらに語気を強めている。


しかし、それを無視するかのように

私はついに言ってしまった。

「…そんなに…玲花さんがいいなら
玲花さんの元に…どうぞ…行って下さい。
私は…ずっとこのまま東京にいて
東京で誰かと……結婚しますから…。」

そう言い終わると同時に私は

すぐ通話終了を押して

携帯の電源もOFFにした。


もう終わった。


もう本社に行く事も

優雅さんと同じ場所で仕事をする事も

傍に寄り添う事も出来ない。

来るなと言われ、拒絶された。

何よりも玲花さんに負けた…。

優雅さんが好きな人は今の彼女の私より

前の彼女の玲花さんだったんだ。


……私は負けた。