優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
定時を過ぎたけど
優雅さんにはとっては
この時間帯は普通に仕事中。
出て貰えないかもしれない。
着信履歴が残るし、それていい。
でもその予想は2コール目であっさりと消えた。
ーー「…….もしもし?」ーー
電話の向こうから聞こえる大好きな人の声。
………優雅さん。
昨日話したのに懐かしく聞こえてしまう。
でも何かおかしい。
周囲が何だかザワザワしているように聞こえる。
会議中かな?と一瞬思ったけど
信号機のような独特のお知らせ音が聞こえた。
うん?優雅さん、どこか外にいるの?
どこかから戻る途中?
「……あのっ、優雅さん。」
私は口を開いたけれど
優雅さんの声を聞いた途端に
いつの間にか頬をつたう涙によって
それ以上の言葉が出てこない。
それに私は
まだ仕事中の優雅さんの邪魔をしている。
迷惑になるから
今夜掛け直す事を伝えようと思ったその時
ーー「…舞花。今すぐ後ろを振り向け。」ーー
電話の向こうから優雅さんの声が聞こえた。