優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
「…はい!?」
後ろを振り向け?
一体何を言っているのかわからない。
しかし
ーー「…舞花!聞こえなかったのか!?
いいから早く後ろを振り向け!!」ーー
いつもの優雅さんらしい
少し苛立った声が聞こえた。
「……?」
言ってる事がさっぱり解らないけれど
私は携帯を耳にあてたまま
言われた通りにそっと後ろを振り向いた。
すると
「……えっ!?……う、嘘…でしょ?」
私は目を見開いた。
どうして…?どうして?
だって、ここは本社から何時間もかかる東京。
なのにどうして…優雅さんが?
どうして優雅さんが…ここにいるの?
どうしてここに私がいるって知ってたの?
「……どうして?」
私は通話終了して、携帯をバッグに仕舞い
視線の先にいる
優雅さんの元へ歩み寄ろうとした。
涙で視界がぼやけてしまう。
幻を見てるんじゃないかって
まだ何か信じられなくて足が一歩しか進まない。
視線の先に立っている優雅さんに辿り着けない。
拭いきれないくらいの涙だけがボロボロと
私の頬をつたっていった。