優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

あとほんの少しなのに

あんなに会いたかったのに

涙が溢れて、身体が前に進まない。

早く触れないと目の前にいる

私の愛する人がスーッと

消えてしまうかもしれないのに

足がもつれそうになって、思うように進まない。


すると

「…全く、お前ってヤツは。」

いつの間にか優雅さんが私に歩み寄っていて

「…何を泣いてるんだよ。」

と、少し不機嫌そうに私を見下ろしていた。

「…優雅さん、どうして。」

そう口を開きかけた途端

「…舞花の馬鹿!!」

優雅さんの少し怒鳴るような声に

言葉が遮られてしまい

驚いた私はビクッと肩を震わせた。

そんな私を見て

突然怒鳴った事をまずいと思ったのか

「あっ、悪い。」

と優雅さんは呟いた。 
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