優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
私は首を横に振った。
馬鹿でいい…。
私を見つめるあなたのその瞳が
その声が幻じゃなく本物だとわかったから。
「…舞花。」
優雅さんは私の涙を拭いながら
「…勝手に誤解して電話を切るな。
勝手に電源落として無視するな。
東京で俺以外のヤツと結婚するなんて言うな。
俺がどれだけ心配したと思ってる。
おかげで俺は…舞花が心配になって
ここまで来ちまったじゃねえか。」
そう言って優雅さんは私を引き寄せると
「…好きだ。」
そう言って耳元で囁きながら
通り過ぎていく人目をはばからず
壊れそうなほど私を強く強く抱き締めた。
これは夢じゃない。
ワイシャツから香る優雅さんの香水の匂い。
本当に会いたかった私の天使のような人。
私の為にここまで駆けつけてくれた人。
私の元へ舞い降りてくれた愛する人。
そんな優雅さんの逞しい腕の中で
私は再び泣いた。