優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

泣いてばかりで言葉が出ず

これ以上海にいると寒くなるからと

話を聞く事を一旦断念し

私を再び車に乗せた優雅さんは

途中買い出しをした後

私のアパートへと向かった。


優雅さんが代わりに鍵を開けて

私を中に入れてくれた。


リビングに入るなり優雅さんは

「…顔が涙でグチャグチャだ。
シャワーして来いよ。
…夕飯作ってやるからキッチン借りる。」

そう言ってスーパーの袋をキッチンへ

持って行った。

「…あっ、あの…今日、会社は?」

ずっと疑問に思っていた事を

今更ながら聞いていた。

だって新幹線で数時間かかるこの東京に

優雅さんが夕方のあの時間に

あの場所で立っていたのか

会いたかったから嬉しいけど

今思えば不思議で仕方ない。


そんな私の疑問に

「……ああ。」

と優雅さんは口を開いた。






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