優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
“玲花ちゃん?”

“昨日電話した?”

えっ、どう言う事?

優雅さん…今、電話の相手に

“玲花ちゃん”って言ったよね?

あの野田玲花さんの事?

聞き間違いではない、ちゃんと聞こえた。

玲花さんだよね…?

しかも、“昨日電話した。”って言ったよね?

どういう事?

優雅さんと玲花さんはお互いの番号を知り合う仲なの?

その電話の相手も認めるほど

2人はそんなに深い仲だった事あったの?

やっぱり玲花さんは優雅さんの元カノ?

今でも関係があるの?

だから、あんなにいつも親しげで

時には憎まれ口を叩き合えるの?

それに…優雅さんは私の事が好きなんじゃないの?

だから私を追いかけて東京まで来てくれたんじゃないの?

なのにどうして…玲花さんの名前が?


足元がぐらつくような不安定な気持ちに追いやられそう。

私の大好きな優雅さん…。

そんな優雅さんが知らないところへ行ってしまいそうな気がした。

私を置いて、私を捨てて行ってしまいそうな気がして

玲花さんに盗られてしまいそうな気がして

いつのまにか私はドアを押し開けると

「…いやーっ!!やだやだ!!」

そう叫んでいた。
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