優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
「…………!?」

突然の私の叫び声に優雅さんが携帯を耳に当てたまま

驚いた顔をして私の方を見た。

「…い…や…。」

私は自分の膝がガクガクするのを感じ

その場にへたり込んだ。

その震えは上半身にも広がり

私は両手で顔を押さえた。


恐らく電話の相手にも叫び声が聞こえたのか

あるいは心配されたのか

一瞬呆然となっていた優雅さんもハッと気づくと

電話をしながら私の傍に駆け寄ると

「…あっ、すいません!
何か彼女が誤解してるみたいで…話してきます。
いえっ、違います!俺が悪いので…大丈夫です。
……はい、またじゃあ、後日に…。
伯父さんにもよろしくお伝え下さい。
…あっ、いえっ…本当に大丈夫です!すいません。
ご心配なく!!…はいじゃあどうも。」

そう言いながら慌てて相手との通話を切った。

そして携帯をテーブルに置いて

心配そうな顔をしながら

「…おい、舞花!?どうしたんだ!?」

と、私の前に腰を下ろした優雅さんは

身体を震わせたまま顔を押さえていた私の両手を

自分の両手でそっと優しく剥がすように離すと

「…なあ、本当にどうしたんだ?」

と、私の顔を覗き込んだ。
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