優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
「……!?優雅さん…今…何て。」

従兄妹?

優雅さんの言葉が飲み込めない。

今の私は多分きっと凄く変な顔をしていたのかもしれない。

そんな私に優雅さんは

「…全く…何て顔してるんだよ!
いいか?もう一度言ってやるけど
俺と野田玲花は従兄妹だ。」

「い…とこ?」

「あぁ…従兄妹だよ。
アイツの父親と俺の母親が兄妹で
母親同士は同級生だし
俺もアイツの兄貴とは同級生だよ。」

優雅さんはそう言うと一瞬目を伏せて何かを考えた後

再び目を開けて視線をやや天井に向けながら口を開いた。

「…以前にも話したけど、俺は両親が離婚してる。
母親が看護師だったから
俺は赤ん坊の時から保育園に入れられて
両親が離婚してから母親が夜勤の日とかは
アイツの家か祖父母の家に預けられていたんだ。
ちなみにアイツは3人きょうだいだから
伯父夫婦は3人でも大変な中で
俺の事も可愛がってくれた。
だから俺は伯父夫婦にはずっと恩義を感じている。」

「……そうだったんだ。」

「だから…俺と野田玲花は従兄妹で
昔から兄妹みたいに育ってきた間柄だから
交際なんてあり得ない…勘弁してくれ。」

優雅さんはそう言って視線を戻して苦笑いした後

『わかったか?』と言いたそうに私をジッと見た。
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