優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

そんな事を悶々と考えていた時

「おい!野田。」

玲花さんを呼ぶ声と共に

男性用の香水の匂いがして

懐かしい香りにドキッとした。


顔をあげると

向かい側に座る玲花さんに

何やら書類を渡す男性がいた。

「ああ…赤羽…何、この書類?」

玲花さんは男性に対して

タメ口で返答していた。


すると

「オイ!!
呼び捨てにするなって
あれほど言ってるだろ!?
赤羽主任と呼べよ!!
それに俺の方が年上だぞ!?」

男性は苛立った声で

玲花さんに言葉をぶつけた。


しかし

「だって、赤羽こそ
私を呼び捨てなんだから
おあいこじゃない。
年上だろうが、私には赤羽なの。
どうせ、会議では主任って
ちゃんと呼んであげてるじゃない。
で、何?この書類。」

玲花さんは全く動じず

寧ろ、楽しんでるかのように

鋭い目つきで睨みつける

本社企画開発課の赤羽主任に

堂々と立ち向かっていた。
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