優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
そんな玲花さんに
「全く仕方ねぇ奴だなぁ。
いいか、封筒の中に書類入ってる。
この書類の中を念の為に
必ずチェックしてから
お前んトコの課長に渡しといてくれ。
頼まれてたのだからな。」
溜息を一つ吐いて
玲花さんに説明した赤羽主任は
私にチラリと視線を向けると
「篠村じゃないか!!久しぶりだな。
今日は意見交換会の為の出張か?
どうだ?東京広報の方は?順調か?」
そう言って玲花さんから離れた
赤羽主任は私の近くまでやって来た。
何でもない社交辞令の質問なのに
胸がドキドキして
「…はい。
おかげさまで…皆さん元気です。
私も…頑張っています。」
顔が紅くなりそうなのを堪えて
私は無難に返答した。
「そうか。順調なら良かったよ。
遠い所ご苦労さんだな。
まあ…頑張ってくれ!!」
私の返答に口角をあげた赤羽主任は
私の頭をポンポンと優しく撫でると
「じゃあ、書類野田よろしくな。」
と、玲花さんに念を押して
社食を出て行った。