優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
赤羽主任が出て行った後も
私の鼻に残る香水の匂い。
ずっと変わらない大好きな匂い。
頭を撫でられた感触も微かに残って
ドキドキする気持ちと
心が懐かしく
じんわりと幸せな空気に包まれた。
「舞花ちゃん、顔が紅いよ。」
彩羽さんに指摘されて
「…あっ、やっ、あの…。」
私は慌てて顔を押さえた。
「舞花ちゃんは
赤羽に憧れてるんだよね。
冷血で目つき悪いのに。」
玲花さんにそう言われて
「…良く怒られましたけど
親切な指導をされるいい先輩でした。」
と、赤羽主任をフォローしながらも
ますます紅く火照りだした。
「舞花ちゃん、可愛い。」
羽奈さんも微笑んでくれた。
そこへ
「でも、玲花は赤羽主任と
話す時は相変わらずね。
あの人にあんな口聞けるのは
玲花だけだもんね。
皆はどちらかと言えば
赤羽主任に一歩引いてるのに。」
突然彩羽さんがそう切り出すと
羽奈さんも頷いていた。