優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
その事がきっかけで赤羽さんが初めて
「…篠村、やったじゃないか。
頑張ったな…。」
と、いつものように
カミソリのような鋭い顔ではなく
優しい別の顔を私に向けてくれた。
初めて見せてくれた
その赤羽さんの表情に
私の胸がドキンと高鳴るのを感じた。
「…あっ、ありがとう…ございます。」
緊張して噛んでしまった私に
「…別にお前を取って食おうなんて
しないから、あまりオドオドするなよ。…篠村はやれば出来るんだからな。」
そう言いながらも初めて私だけに
クスッと笑顔を浮かべてくれた。
……その時からだと思う。
私は赤羽さんに恋をしているって…。
胸が熱くなるこの気持ちを
大切にしたいと思った。
もっと認められたい…。
部下としてもそうだけど
一人の女性として…。
そんな秘かな恋心を胸に秘めながら
私はいつも以上に仕事に打ち込んだ。