優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

***

どんなに辛くても

時間は待ってはくれない。


赤羽さんの指導や指示を受けたり

提案書、ミーティング、会議など

覚えていく事は新人ゆえに山ほどある。


でも、それと並行に

赤羽さんは異動手続き等で

2泊以上の本社出張が増えるようになり

東京にいない日が今まで以上に増えた。


会えなくなる事が現実味を帯び始め

カウントダウンが迫り

私の心の中は泣きそうで

辛くて堪らなくなった。


赤羽さんの指導を引き続き受けていたい。

赤羽さんの下で引き続き仕事したい。

『篠村』と、私を呼んで欲しい。

『良く頑張った』と褒めて欲しい。



でも、とうとう

10月も最終週に段々と近づいてきた。



そこで私はとうとう決心した。


それは……。



…赤羽さんに自分の想いを伝える為に。



『好き』だと言う本当の気持ちを…。
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