優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
赤羽さんは送別会を辞退した為
もう伝える機会がそう簡単になく
意を決した私は
赤羽さんの東京勤務最終2日前に
異動に向けてラストスパート中の
赤羽さんに適当な理由を言って
頼み込んで何とか時間を貰い
普段使用頻度があまりない資料室へ
本人を呼び出してとうとう告白した。
「………。」
緊張で声が上ずる私の告白に
一瞬だけピクリと肩が動いた以外
赤羽さんはずっと無表情のまま
私の話を聞いてくれていた。
……答えなんてわかってる。
以前、先輩が言ってた事があった。
赤羽さんに告白した人が
人間性を否定されるくらいけなされたり
『…余計な事を考える暇があれば
仕事をしろ。
ちなみに、無駄な事考えるほど
仕事に大層な余裕あるのだと
お前の上司に伝えておく。』
と、返された人がいた事も…。